About
活性化自己リンパ球療法とは
Tリンパ球細胞は細胞性免疫の中で最も重要な役割を持つと言われており、がん細胞などの体内で発生した異常な細胞だけではなく、ウイルスなど外部から侵入した体に害を与えるものを排除する力を持っています。
「活性化自己リンパ球療法」は血液(約30ml)からリンパ球を抽出し、約2週間の培養で活性化させながら50億〜100億個まで増殖させ、これを点滴にて体内に戻すことにより、その免疫力でがんの進行を抑え込んでいく治療法です。治療に用いる活性化したリンパ球は、ほとんどが攻撃力を高めた活性化Tリンパ球です。
日本でも多くの臨床例があり、安全性が確認されています。また、がんの治療だけではなく、がんの予防やウイルス感染症を防ぐ免疫力の向上、エイジングケアに効果が期待されています。
当クリニックでは
- ・がん治療コース(1ヶ月に1〜2回を3ヶ月間投与、2回に1度の採血要)
- ・健常者向け免疫力向上コース(冷凍保管したものを1年分に6回投与)
を用意しています。

Feature
活性化自己リンパ球療法の特徴
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01
自身のリンパ球を使用するため、
副作用が極めて少なく、
ほぼ全てのがんに適応できる -
02
標準治療である外科手術、放射線療法、化学療法以外と並行することができ、相乗効果が期待できる
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03
負担が少ない
(採血30cc、点滴投与に約1時間) -
04
通院治療が可能
Effect
治療効果
がんセンター時代からの臨床研究(がんの再発予防)が英国医学誌ランセットに掲載
(免疫細胞療法単独で効果を証明した唯一の科学的根拠)
活性化自己リンパ球療法のがん治療における効果検証として、「肝臓がんの手術後の再発予防効果」を確認する臨床研究が実施されています。
肝臓がんは、外科的手術によって、目に見えるがんが全て取り除けたとしても、術後3年で70%再発する再発率の高いがんであると知られています。この再発率の低下を目的として、臨床研究は実施されました。
本研究はエビデンスの信頼度が最も高いといわれる無作為化比較試験で検証され、その結果、英国医学雑誌「Lancet」に掲載され、エビデンスのある治療法として世界の医学会で認められています。
– 無作為化比較試験
手術により完全にがん組織を摘出できた肝臓がんの患者様150人を、活性化自己リンパ球を投与したグループ「活性化自己リンパ球投与群」76人、投与は行わず標準治療のみのグループ「非投与群」74人に、無作為に分けて経過観察しました。
その結果、観察開始から4.4年の時点で「活性化自己リンパ球投与群」の再発率が59%であるのに対して、「非投与群」の再発率は77%でした。
これを逆に無再発率でみると、「活性化自己リンパ旧投与群」の無再発率は41%、「非投与群」の無再発率は23%になります。
つまり、肝臓がんの無再発率を、23%から41%へ、18ポイントも引き上げたのです。
また、再発までの期間は、「非投与群」で平均1.6年でしたが、「活性化自己リンパ球投与群」は平均2.8年と、統計上1.2年も再発を遅らせたのです。

Quality
安全性
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当クリニックでは、免疫細胞療法の開発者である関根博士が立ち上げ、その技術を継承する細胞培養施設と提携し、高品質の活性化自己リンパ球療法を行っています。
細胞培養施設の細胞加工センターは、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」 (平成25年法律第85号)で定められている特定細胞加工の製造許可を取得し(許可施設番号FA315003)、臨床で使用するにふさわしい高品質の活性化自己リンパ球の加工を行っております。 -
患者様の治療にかかわる活性化リンパ球を培養する私たちにとって確かな品質の活性化リンパ球を提供することは重要な責務です。「安全で信頼ある高品質な活性化リンパ球を治療に用いる」このためには品質や精度に対する厳格な管理・運用はもとよりそれを支える技術能力も相応のレベルが求められます。
これらを実行・継続するため国際規格ISO9001を取得し、規格に沿った運営・管理を行っております。ISO9001は品質管理、品質保証(安定した品質の製品やサービスを供給)に留まらず、お客様の満足や改善を含む組織の管理までにも踏み込んだ国際標準モデルとしてISO(国際標準化機構)によって制定された規格です。
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細胞を加工する細胞培養施設の細胞加工センターでは、下記の試験をお一人ごと、全検体に対して行い、
安全で基準を満たした品質であることを確認しています。無菌試験 菌の発育しやすい環境に培養液の一部をいれ、菌が増えないこと(無菌であること)を確認します。 エンドトキシン試験 菌種によっては表面にエンドトキシンという物質があります。血中に入るとショック症状(発熱)を引き起こす場合があります。安全な数値以下(基準値以下の数値)であることを確認します。 FACS測定 細胞表面には細胞種によって特徴のある目印が出ています。リンパ球の目印、活性化の目印を測定することで、活性化リンパ球の特徴を持つ細胞がどのくらいいるか確認します。 細胞数測定 製品に含まれる細胞数の計測を行い、基準以上の細胞数がいることを確認します。 VNTR試験 個々人の染色体には他人とは違った目印があります。リンパ球の取り違い防止のために、この目印を確認します。 マイコプラズマ、
ウイルス否定試験核酸増幅法により、原料、製剤への混入の有無を確認します。